携帯トイレのほかに自宅のトイレを非常用シフトするには?

非常用トイレ.jpg ライフハック

意外に盲点な「簡易トイレ(携帯トイレ)」の備蓄

以前の記事である[地震対策] 飲料水コーナーが空っぽ!?では、
2024年8月8日の夕方に発生した日向灘地震で、
東南海トラフ地震の臨時情報が発表されたことで、
飲料水の買占めが起きたことを書き記した。

食べたり飲んだりする摂取行為は、
”生きる”ためにエネルギーや水分を補給するため、
これを真っ先に求めるのはごく当たり前。

けれど”生活”するために必要なことは他にもある。
飲食したものを消化した残りを排泄することだ。

摂取行為と排泄行為がまともにできて初めて、
人が人として生命維持できる最低限の生活を送ることができる。

そして誰しもが行う排泄行為に必須の設備がある。
そう、それは「トイレ」だ。
断水時などで「トイレ」が使用不可など、
災害以外でもトイレが使えない場面は多い。
被災した経験から「簡易トイレ(携帯トイレ)」を使い、
常備するようになった人もいるようだ。

断水でトイレが使用不可な時間は数時間で済む場合が殆どで、
「簡易トイレ(携帯トイレ)」に頼るよりも、
外出先で排泄を済ますことも多いはず

やはり被災を経験する前に、
「簡易トイレ(携帯トイレ)」の備蓄は重要でいわゆる保険でもある。
被災して慌てふためく前に用意はしておきたい。

都道府県別の水洗化率ランキング

現代の住宅には、
必ず1つ以上の「トイレ」が整備されているのが常識なのだが、
その「トイレ」は「水洗式」である割合はどの程度なのか?

それを調べてみると、
総務省統計局のデータを元に2022年時点での水洗化率が分かった。

[参照先の統計データ]
令和4年度 汚水衛生処理率 (総務省発表)

上記データを道府県別にランキング形式としてまとめてみた。
ちなみに全国平均は89.1%だった。

ランク. 都道府県, 汚水衛生処理率(%)

  1. 東京, 99.8
  2. 神奈川, 97.4
  3. 兵庫, 96.9
  4. 大阪, 96.4
  5. 京都, 96.0
  6. 滋賀, 95.5
  7. 長野, 93.8
  8. 北海道, 93.0
  9. 富山, 92.2
  10. 福井, 91.2
  11. 福岡, 91.1
  12. 埼玉, 90.9
  13. 宮城, 89.3
  14. 鳥取, 89.1
  15. 千葉, 88.5
  16. 愛知, 88.3
  17. 石川, 88.2
  18. 山形, 87.5
  19. 広島, 87.4
  20. 山口, 85.8
  21. 熊本, 85.3
  22. 岐阜, 85.2
  23. 宮崎, 84.0
  24. 奈良, 83.4
  25. 三重, 82.9
  26. 岡山, 82.4
  27. 栃木, 82.4
  28. 新潟, 82.1
  29. 茨城, 81.5
  30. 佐賀, 81.0
  31. 鹿児島, 80.5
  32. 静岡, 80.3
  33. 山梨, 79.7
  34. 長崎, 79.1
  35. 福島, 78.5
  36. 秋田, 78.3
  37. 愛媛, 77.9
  38. 群馬, 77.3
  39. 岩手, 77.0
  40. 香川, 76.4
  41. 沖縄, 75.4
  42. 大分, 75.2
  43. 島根, 75.0
  44. 高知, 71.3
  45. 青森, 71.2
  46. 和歌山, 62.7
  47. 徳島, 62.1

第47位:徳島県(62.1%)と第46位:和歌山県(62.7%)の2県のみが、
ほぼ6割で45位の青森県と10%近く差があったので目を引いてしまうが、
旧市街や旧家屋が多いのだろうか?

ちなみに私の所在地である愛知県は第16位(87.7%)だ。
愛知は北部の尾張よりも南部の三河には山間部や沿岸部が多く、
都市部から離れており、最近でも下水道敷設する場面に遭遇するが、
9割近くの「トイレ」が水洗化されたことになる。

水洗化率については上記の都道府県別ランキングと併せて、
ねとらぼ“の以下の記事も参考になるので参照されたい。
「水洗トイレが普及している都道府県」ランキング! 第1位は「東京都」【2021年度版】

巨大地震で下水設備が破損で機能しない!

さて、「トイレ」が「水洗式」になったお陰で、
排泄設備の衛生化が進み、感染症を抑制できたことで、
我々は衛生的な生活を保障されている、
下水道設備が整備された結果の恩恵に他ならない。

しかし、これまで日本では巨大地震に見舞われた結果、
地下に埋設して住宅内の「水洗式トイレ」までを接続する下水管などが、
地面の揺れで破損し下水道設備が使用不可能になった。

そして懸念されるのは「東南海トラフ地震」である。
繰り返すが以前の記事 [地震対策] 飲料水コーナーが空っぽ!?では、
「日向灘地震」が2024年8月8日に発生したことで
これまでずっと警戒されてきた「東南海トラフ地震」への影響を、
気象庁から臨時情報として初めて発表があったと記載した。

そして飲料水やウォータータンクの買占めが起きたことも記載したのだが、
実は防災品コーナー全体で買占めによる商品棚の空白状態も起きていたのだ。
その中には「簡易トイレ(携帯トイレ)」も含まれていた

私も自宅に避難用具と共に「非常用トイレ」を用意していたが、
内閣府が発表の南海トラフ巨大地震 – 内閣府防災情報によれば、
「東南海トラフ地震」が発生すると6週間以上も助けが来ないという想定がなされており、
とてもではないが「簡易トイレ(携帯トイレ)」で凌げる期間ではないと、
個人的に思われた次第だ。

「簡易トイレ(携帯トイレ)」よりも「トイレの非常時シフト」

そこで“地震 トイレ”でググってみると、
フリーアナで防災士の資格を持つ古賀涼子氏のX(twitter)への投稿が、
反響を受けているという以下”sirabee”の記事をMSNで見つけた。
[sirabee] 自宅のトイレを簡単に「災害時用にシフト」する方法 おむつやペット砂も活用可能

これが目から鱗という内容だったのだ。
1ヶ月半も不衛生な非常用に設置された屋外トイレで生活するのは、
堪えられないのではないか?と感じていたからだ。
対応方法の概要は大きなゴミ袋と新聞紙や古紙、猫砂などで、
自宅の「水洗式トイレを非常用シフト」する。
詳細は上記古賀涼子氏のX投稿[sirabeeの記事]を必ずご自身で参照してほしい。

結局「簡易トイレ(携帯トイレ)」の備蓄は必要か?

「東南海トラフ地震」のような低頻度の巨大地震が発生の場合には、
自治体からの通達により、
各家庭から出る排泄物ゴミの処分方法が提示されるのだが、
日本は地震大国であり、震度5強くらいの地震の発生頻度が高い。

その程度の地震が頻発した場合にも、
住宅の下水設備が被災する可能性は十分に高いと考えれば、
「簡易トイレ(携帯トイレ)」を手元に用意しておくことが賢明だ。

「日本全国の「トイレ」が「水洗式」である割合が9割に達する」
という現実を直視すれば地震で下水設備が被災する可能性は高い。
「うちの周辺にはコンビニや公共施設があるから、いざとなれば・・・」
と考える方もみえると思われる。
しかし、排泄に緊急を要する場面は多々あるのが現実ではないか?
そう考えたら、「簡易トイレ(携帯トイレ)」を携帯することは、
ベネフィットが大きいと考えさせられたのだった。

最後に個人的におすすめする「簡易トイレ(携帯トイレ)」
の市販品(アフィリエイト)は以下です
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防災士監修というのは割と売れ筋商品では使われるワードに、
女性用 トイレの女神」という有名な商品もあるのだが、
手袋の付属もなく凝固剤も量が不足しがちというレビュアーのコメントもあり、
非常時に水を気軽に使えないから不便だ。
よって手袋入りだったり凝固剤が10gと充分量で固まりやすく、
何より公共機関や自治体、企業の採用実績は安心感が強い。

以上、少しでもあなたの防災意識が高まりつつ、
実際に被災した時の僅かな助けにでもなれば幸いです。

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